人物を撮影する時のコツ
人物がメインとなる映像を撮影する時、基本となるのは「被写体となる人物の目線の高さ」で撮影することです。
子どもを撮影するのにお母さんやお父さんの目線のままでカメラを構えて撮影してしまうと、上から見下ろすような映像になってしまい、子どもの目線や表情などが非常に分かりにくく、つまらない映像になりがちです。
このようなことを避けるため、子どもと同じ目線まで自分が下がっていってから撮影することで、子どもの表情や細かな仕草などまできちんと分かるような、いきいきした映像を撮影することができるのです。
また、よくやってしまうのが人物の顔のアップを撮影する時、人物の頭の上の部分が何もない状態になっている、というミスです。
こういった映像は、何となく落ち着かないものになってしまいます。
人物をアップにして撮影する時の基本は、被写体となる人物の頭の上に本が1冊置ける程度の隙間をあけた映像にする、ということです。
もちろんアップにしている程度にもよりますが、こうすることで落ち着いて見やすい映像になります。
そして、被写体となる人物がスポーツやダンスなど、何かのアクションをしていたり縁起をしていたり、という場合は顔のアップは避けて全身を撮影するようにしましょう。
顔のアップしか撮影していないと、後から見た時に何をしている場面を撮影したのかも分からなくなり、よく分からない映像になってしまいます。
人物以外に気をつけたいポイント
人物を撮影するからと言って、人物だけに気を配っていればいいという訳ではありません。
もし、日差しが強い屋外の日なたで人物の映像を撮影する時は、太陽の位置に注意しなければいけません。
上から強い日差しが差し込んでいると、人物の顔に濃い影ができてしまって表情が怖く見えてしまうことがあります。
こういった場合には、木陰などに入り、人物の顔がフラットに明るくなるように位置を調整して撮影するようにします。
プロであればこういった場合、レフ板や照明などを使うことで影を抑えるなどし、日陰でも太陽光や照明を効果的に当てる工夫をしています。
また、人物の背景にも気を配る必要があります。
人物の後ろにゴミ箱や公衆トイレが写っていては、台無しになってしまうこともあります。
それ以外でも、何もないただの壁や殺風景な場所も、つまらない映像になってしまいますので、観葉植物など見た目が良いオブジェクトを背景にして撮影するだけでも違います。
室内の撮影で、明るい日差しが差し込んでいる窓を背景にすると逆光になってしまい、人物が真っ黒になってしまいます。
室内では、日差しが差し込んでいる窓をカメラマンの背中側にし、被写体の人物が窓の方向を向いている状態で撮影するようにします。
室内の明かりと太陽光が混ざり合っている場合も、失敗しやすくなりますので、カーテンを閉めるか室内の照明を消すなどし、どちらか一方の光だけにします。