父親の影響がきっかけの1つ
僕が映像撮影に興味を持ったのは、実は父の影響でした。
父は、僕が生まれた時にビデオカメラを買ったそうです。
当時、まだビデオカメラは家庭用であっても結構大きくて、重かったようですが、それでも家族で出かける時には必ずカメラを持って行き、僕の様子を撮影していたと聞いています。
実際、実家にはたくさんのビデオテープがありましたし、僕も自分の子どもの頃の様子をそのテープで見たことがあります。
大学生になった時、サークル活動をする中で自分も父のように映像撮影をしてみたい、と思いました。
当時は単純に、サークル活動の様子を記録したいと思っただけなんですが、それが最初のきっかけでした。
そこに、父の影響は間違いなくあったと思っています。
というのも、サークル活動をしている中で、撮影して映像を残す必要性があったから記録したいと思ったのではなく、皆が楽しそうに活動している姿を見ていて、実家にあるたくさんのビデオテープの中で、子どもの頃の僕が楽しそうにプールで遊んでいたり、遊園地で遊んでいたりしていた姿を思い出したのがきっかけだからです。
楽しそうにしている仲間の姿を、映像として残し時間がたった後にまた皆で観て、振り返ることが出来たら最高だろうなと思ったのです。
そうしてバイトをしてカメラを買い、実際に映像撮影を始めてみると、これがまた楽しくてかなりハマってしまいました。
思い出を形にして残すことが出来る、というのが面白くて仕方なく、日常を映像にして残すという行為自体にハマってしまったわけですね。
父が僕の子供時代の映像をああやって残していなければ、映像撮影を始めることもなく、ハマることもなかっただろうと思っています。
友人の言葉で続ける決心
学生時代に映像撮影を始めた僕でしたが、プロになることは考えていなかったので、就職活動が始まってからは映像撮影を続けるかどうかで悩んだ時期がありました。
そんな時、高校時代の友人と久しぶりに会う機会があり、相談したのです。
その友人は、高校時代から絵が上手かったこともあり美大に進み、その実力はあったようですが、プロにはならないと言っていました。
でも、絵は好きだからやめないと聞いて、悩みを相談してみたわけです。
彼はあくまでも自分の考えだと前置きをした上で、プロになればずっとプロでいるための努力が必要になる、自分は好きなものを好きなようにのんびり描きたいからプロは目指さない、でも絵が好きだから趣味として一生描いていく、と言いました。
それを聞いて、好きなことを続けるのはプロになるだけが道ではなく、ただの趣味として一生続けていってもいいんだと気付かされ、このまま映像撮影を続けていこうと決心しました。
今考えると、当時の僕は就職活動で精神的に余裕もなく、考えが偏っていたのでしょう。
だから、そう気付かせてくれた友人には、今も感謝しています。